ゆり⇔ふた

「え、百合ですか」
漫画家は戸惑った。編集者は同い年の幼馴染。
「うん、百合漫画、どう？　あなたいっつも男女漫画、BL描いているから
たまあに全く違う分野のものを書いてみない？」
「うーん、百合はあまり好きじゃないんだよなあ」



「違うの、私が言いたいのはBLを描いてほしいの。
それを男でなく女同士でやって欲しい、それだけよ」
「でもそれって何か色々おかしくないですか」
「そうじゃないわ、たとえば」



「ちょっと何をするんですか、いきなりキスなんて」
「いつもあなたがBLで描いていることじゃない」
「で、でもBLは二次元だからいいのであって、こうやって実際にキスされると」
「あなたは、私のこと何もわかっていないのね」

その時、編集者の幼馴染がとてもいやらしく感じたのだった。
どうしよう、このままでは初めてを同性に預けてしまうことになりそうだ。

でも預けてもいいならこちら
なんといっても漫画と作者のギャップに悩みながらも仕事に一途なところに
人としてだんだんと惚れていく姿を楽しんでみてください。

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